はじめまして。私はゴスペル塾生です。
ホームページを見ている方、ゴスペル塾に興味があるけどどうしようかな~と迷っている方に是非伝えたいことがあり、今日はBEE先生にお願いしてブログの1ページを使わせていただきました。
私は20年前にゴスペルと出逢いました。
そこから現在に至る間に結婚もし、転職もし、自分の環境は色々変わりましたが、その間唯一ずっと変わらなかったのがゴスペルとの関係です。
出会ってすぐにハマってしまった私は「ゴスペル最優先」とばかりに、毎日レッスンだ~!練習だ~!イベントだ~!と歌いまくるようになりました。
友達や家族との約束は二の次で、平日は仕事が終わるとせっせとスタジオに寄り、休日になると朝から晩まで、掛け持ちであっちのグループ、こっちのグループと練習をはしごする、ゴスペル漬けの生活を20年続けてきました。
自分に自信のなかった私に、クワイアでの活動は「不要な人間など一人もいない」ということを教えてくれました。このメッセージを沢山の方と共有したいと思い、人前で歌うことにも積極的に取り組んできました。
ゴスペル塾との出会い
そんな状況がコロナで一変しました。
最初の緊急事態宣言が出された時は、急に仕事も歌もストップし、何だかわからないまま自粛の日々が続きました。
その後コロナのことが少しずつ分かってきて、音楽系の教室やスタジオも夏ごろから徐々に再開されるようになりました。
「こんな世界中が大変な時に呑気に歌かよ」世間から白い目で見られるんじゃないか、「今やるべきことではないんじゃないか」そんな不安に苛まれながらも、半年ぶりに声を出した時には「歌える喜び」が体中を駆け巡りました。
我が家は夫婦ともに接客業です。収入はコロナ以前より8割近く減ってしまいました。このような状況でも足を運んでくださるお客様に感謝すると同時に、感染リスクのある場所へ来ていただくことへの申し訳なさと、絶対に感染者を出してはいけないというプレッシャーが重くのしかかりました。
明るい兆しが見えてきたと思うと翌月には日本中で感染爆発、、、。進んでは戻り、進んでは戻り、結局同じ場所でずっと歩き続けているだけの日々に、やりがいをもって携わってきた仕事ですが、いったい何のためにやっているのか分からなくなってしまいました。
「誰かを元気づけたい」そう思って歌い続けてきたゴスペルも、今はそれが誰かを不快な気分にさせたり、悲しませているかもしれないのです。コーラス練習は不要不急でリスクのある行動です。「決して自分達が楽しむ為だけに活動しているわけではない」なんて言い訳にしかなりません。
あの時感じた「歌える喜び」はすっかり消えかけていました。
そんな時に始まったのが「ゴスペル塾」です。
元々、古いゴスペルや黒人霊歌を学びたいなと思っていた私は、開校を聞いて迷わず申し込みをしました。
「Amen」の歌
一番初めに配られた課題曲は「Peace In The Valley」という讃美歌でした。
歌はこう始まります。
I’m tired and I’m weary(私は疲れて、弱っている)
何の為にゴスペルを続けているのか分からなくなっていた私はハッとしました。
私にとってゴスペルは「共感」の歌です。これがゴスペルの定義として正しいか分かりませんし、信仰という部分で考えると20年も歌ってきたにもかかわらず、まったく自信がありません。
ただ、いつもいつも歌詞のどこかしらに「Amen(本当にそのとおりだなあ)」と思う言葉が出てきて、私はその言葉を口にすることで何度も勇気づけられてきました。
今、世界中が疲弊し、多くの方が光を見失おうとしています。
長引くコロナ禍は私達から気力を奪おうとしているのです。生きる気力、働く気力、笑う気力、考える気力、歌う気力。
自分のために歌ってもいいんだと気づかせてくれたゴスペル塾
ゴスペル塾は、今月3クラス目が開校しました。BEE塾長の「コロナ禍でも歌へのモチベーションを持ち続けて欲しい」そんな思いが詰まった塾です。今までのクワイア練習とは違って、コーラス練習はほぼありません。コンサートへ向けてみんなで作り上げたり、ステージで誰かに聴いてもらったりという楽しみとはまた違ったやりがいがあります。
古いゴスペルや黒人霊歌には、厳しい時代を乗り越えてきた黒人達のうめきと命に対する強いこだわりが込められています。彼らの声を聴き、彼らの言葉を自分の言葉に重ねていきます。
「ゴスペルっていうのは、辛い時にこそ『ハレルヤ(神様、感謝します)』って言うんやで。」BEE先生の口癖です。
苦しい時だからこそ自分の歌に向き合う、それがゴスペル塾のコンセプトなのかなと思っています。
レッスンでは毎回1人ずつ歌っていくので、一緒に受講している方達の歌から、声の出し方、フレージングなど、勉強になることが沢山あります。
また、自分の歌をメンバーに聞かれているという緊張感が「歌を練習したい!」という意欲を取り戻させてくれました。
私は幸運にも、応援してくれる方々の支えもあり、練習する場所があります。歌いたくても歌えない方が大勢いる中で、本当に恵まれた環境があることに感謝しかありません。
みんなが戻ってくる日まで、この「歌える場所」を守っていくのも、今歌うことができている私の役目かなと思っています。
もし私と同じように「何のために歌うのか」分からなくなって悩んでいる方がいたら、ここへ歌いに来ませんか?
2021年9月 ゴス塾1期生より
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